声優業界の未来と終焉

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前回は売れる声優の10のポイントについて書いたが
今回は声優業界の未来について書く。

前回を読んでない人は先にそっちからどうぞ。



さて、前回も述べたが
そもそも音・声とは主に空気中を伝わる振動波、周期波形である。


現代の科学技術では
人の声はまだ100%解明されていない。

だが5年・10年の科学の進歩を振り返ってみれば
ロボットや電化製品もよく喋るようになったし
ボーカロイドという技術も誕生した。

初音ミクがリアルのライブ会場を満員にすることを誰が予測できただろうか。

10年は世の中を変えるには十分すぎる時間だ。

10年前はスマホすらなかった。



アップルのSiri、グーグルの人工知能などを筆頭に
音声合成の技術はいま最重要分野の1つとして
凄まじい勢いで進歩し続けている。


するとこの先どうなるかというと
名探偵コナンが持ち歩いているボイスチェンジャーが現実のものになる。

あらゆる音の波形が数値化されて解析されることにより
どんな音や声でも合成可能になる。


そうなれば世界は大きく変わる。



そんな少し先の未来では
声紋も指紋と同じように重要な個人情報になる。

悪用されたらオレオレ詐欺を完璧に本人の声でやられてしまうし

大統領回線をハックされ
トランプやプーチン、金正恩の声を合成されて
「いますぐ核を撃て!大統領命令だ!」なんて言われたら人類にとってマジで洒落にならん。


逆に敵の混乱を狙うなら音声合成は軍事作戦上、極めて有用だ。

少し街中を歩けば現代社会がいかに「声」で溢れ返っているかに気付くだろう。
その声のビジネスの利権を支配できるのだ。莫大な利益になる。




さて、そうなるとセキュリティ業界などは激動の時代を迎えるが
声優業界は終末の時代を迎える。

エンジニアがどんな声でも合成できるのだから
声優の仕事も存在価値も激減する



一方、時代の変革は新しいビジネスチャンスでもある。

声優事務所に所属している、または引退した声優の声を解析して
使用する権利ビジネスを始めることも可能だろう。

変なセリフを喋らされていないかを監修するだけで
もはや大勢がスタジオに集まる無駄にコストの高い「収録」は時代遅れになる。

そして声優のスケジュールの問題、体調不良の問題
さらには演技力の問題すら関係なくなる。




それでも頂点に君臨する人気声優たちは安泰だ。
もはや収録をすることはほとんどなくなるが
代わりにライブやイベント、生放送といった仕事で相変わらず稼ぐだろう。
毎日喉の痛みに耐える必要もなくなるし、自分の声の利用料も入る。
むしろ人気声優にとってはいい時代の到来かもしれない。


亡くなっていたはずの偉大な大声優たちも
穢土転生されて若々しい声を取り戻して仕事をし始める。

50年後に制作されるドラゴンボールは
相変わらず野沢雅子さんが声を当てているだろう。


いまでもネット声優という同人作品等に声を提供する人がいるが
声に自信のある全世界のユーチューバーや素人たちが
自分の声をフリー素材としてばら撒き始めるだろう。
もしそれがアニメやTV等に起用されれば一躍ネットの有名人だ。
無料でも十分美味しいと考えるだろう。



発注側の状況も大きく変わって
声優・声優事務所に依頼しなければならない仕事は激減する。


外部のエンジニアにボイスデータを発注すれば
スタジオ利用料に加えて大勢の人件費がかかる高コストな収録より
はるかに安上がりだし

権利問題やロイヤリティの支払いを避けるため
テレビ局やメーカーが自前でサウンドエンジニアを雇って美声音波を開発したら
ナレーション・吹き替えの仕事も声優に依頼されることはなくなる。



結果として中堅どころで食えていた声優の大半が失業の危機に瀕する。
声優事務所も統廃合が進み大手2~3社以外は淘汰される。


生き残れた声優事務所も権利管理が主な業務になって社員の大半はクビだ。


こんな未来が10年後なのか、もう少し早いか遅いかは分からない。
だがこういう時代が来るということだけは確定している。

この流れを止めることは誰にもできない。



だがあらゆる変革は誰かを不幸にした分、別の誰かを幸福にする。

声優と声優事務所が沈む代わりに
優れた音を生み出せる腕を持ったエンジニアの先行きは明るい。



なので声優志望なんかさっさと辞めて
無駄な発声練習をする暇があったら
プログラムを勉強してサウンドエンジニアになれ。

そうすれば技術革新が起こる前なら
収録スタジオで著名な声優たちと毎日朝から晩まで嫌というほど仕事できるぞ。

作品が完成したら声優と一緒に打ち上げで飲んだりもできるし
給料だって悪くない。

そしてアニメや声優の仕事に飽きたら
腕次第ではAI・ロボット・機械産業といった分野への転職も十分ありうる。
そっちのほうがよほど高待遇だ。



なのでいずれ存在価値がなくなる声優を目指すのはおすすめできない。


まあここまで書いても声優になりたいというなら止めはしない。

逆に本気でトップ獲りに行くならそのくらいの狂気はあってもいい。

幸運を祈る。



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